更新2026-10-12

実家じまいの進め方

再建築できない実家(新潟)を売る・手放すには|接道の確かめ方と6つの選択肢

新潟の実家が再建築不可かどうかを、接道義務(建築基準法43条)と道路の種類から確かめる方法と、隣地への売却、買取、43条2項の許可・認定、解体、国庫帰属などの選択肢を、国・新潟市・長岡市・上越市の公式情報で整理します。

更新日: 2026-10-12/この記事には広告(PR)を含みます。広告について

秋の田のあぜ道に並ぶ並木

**結論:再建築できるかどうかは、実家の敷地と「建築基準法上の道路」との関係で決まります。最初の一歩は、家の前の道が建築基準法上の道路かどうかを、市の建築の窓口に照会することです。**新潟市は電話での照会を受け付けていません。窓口、FAX、メールで出せるので、県外からでも進められます。

照会の結果が出たら、売る、隣地に引き取ってもらう、許可を相談する、壊す、国に引き渡す、寄附する、の6つを比べます。新潟市の計画には、接道がとれていない空き家が約18,000戸(前面道路の幅が4メートル未満のものを含む)とあります。この数字を、再建築不可の戸数として書いてはいません。

再建築不可の家が、必ず売れるとも、必ず売れないとも言えません。公的な価格の目安は、確認できませんでした。

内容は、2026年10月12日時点の国・法務局・新潟県・新潟市・長岡市・上越市の公式ページで確認できたものだけです。建築基準法の個別の判断は、市の建築の担当課や建築士などの専門家に確認してください。この記事の本文では、特定の会社を推薦しません(「PR」と書いた枠は広告です)。県外に住む子ども世代が、親の実家を相続した、または相続が近い場面を想定しています。

再建築不可とは何か

「再建築不可」は、不動産の取引で使われる呼び方です。建築基準法の第42条・第43条の条文には、この言葉は出てきません。実際に問われているのは、敷地が道路に2メートル以上接しているか(接道義務)です。

建築基準法第43条第1項は、建築物の敷地は、道路(自動車だけの交通に使う道路などを除く)に2メートル以上接しなければならないと定めています(e-Gov法令検索)。新潟市も、敷地が建築基準法の道路に2メートル以上連続して接していないと建てられない、と説明しています。

用語 意味 実家で確かめること
接道義務 敷地は、建築基準法上の道路に2メートル以上接する(法第43条第1項) 道路に接している長さ
2項道路 基準時に建物が建ち並んでいた、幅4メートル未満の道で、市が指定したもの。道路とみなされる 指定されているか
セットバック 2項道路では、道の中心線から2メートル下がった線が、道路の境界とみなされる。建て替えのときに下がる 敷地のどこまでが道路扱いか
43条2項の認定・許可 接道義務を満たさない敷地でも、市が認めれば建築できる例外 例外の対象になるか

基準時とは、都市計画区域に指定されるなどして、建築基準法のこの部分が適用されるようになった時です。

都市計画区域の外にある実家は

建築基準法の第3章(第42条・第43条を含む)は、都市計画区域と準都市計画区域の中に限って適用されます(法第41条の2)。区域の外の敷地には、接道義務は適用されません。実家が区域の中か外かは、市の建築の担当課に聞くと分かります。

道路の種類

新潟市と長岡市の公式ページが示す、道路の種類は次のとおりです。

種類 内容
1号道路 国道・県道・市道など、道路法による道路(幅4メートル以上)
2号道路 都市計画法や土地区画整理法などによる道路(幅4メートル以上)
3号道路 法律の適用が始まったとき、すでにあった道(幅4メートル以上)
4号道路 2年以内に事業が行われる予定で、市が指定した道(幅4メートル以上)
5号道路(位置指定道路) 家を建てるためにつくった私道で、市から位置の指定を受けたもの
2項道路 建物が建ち並んでいる、幅4メートル未満の道で、市が指定したもの。新潟市は幅1.8メートル以上4メートル未満と説明
3項道路 2項道路のうち、土地の状況でやむを得ない場合に、市が後退の距離を別に指定したもの

「市道だから大丈夫」とは限りません。新潟市は、市道かどうかの確認先と、建築基準法上の道路の種別の照会先を、別に案内しています。長岡市も、建築基準法上の道路は建築・開発審査課、市道は道路管理課、国道・県道は国や県の事務所、と窓口を分けています。

敷地の形や水路でも条件が変わる

新潟市の説明には、次の点があります。

  • 道路に細い通路でつながる敷地(路地状の敷地)は、通路の部分の幅が2メートル以上必要です。
  • 敷地と道路のあいだに水路などがあるときは、水路の管理者から、橋や暗渠(水路をふさいで通れるようにした部分)の占用許可を得る必要があります。

水路が多い新潟では、「道には面しているが、間に水路がある」という家もあります。この場合の扱いは、個別の確認が必要です。

新潟市の空き家のうち、接道がとれていないものの数

新潟市は、2026年3月に「新潟市空家等対策計画(第3期)」を改定しました。この計画に、次の記述があります(出典は令和5年の住宅・土地統計調査)。

接道がとれていない空き家(前面道路幅員4m未満含む)が約18,000戸(戸建て約9,640戸、長屋・共同住宅約8,300戸)

新潟市の空き家は、全体で約50,100戸です(新潟市「新潟市の空き家の現状」)。約18,000戸は、その3分の1あまりに当たります(本記事での計算で、約36%)。

区 未接道(一戸建て) 未接道(長屋・共同住宅)
北区 600戸 280戸
東区 1,310戸 1,120戸
中央区 2,630戸 4,070戸
江南区 630戸 150戸
秋葉区 1,370戸 440戸
南区 410戸 80戸
西区 1,840戸 1,930戸
西蒲区 850戸 230戸
合計 約9,640戸 約8,300戸

計画は、密集市街地や旧市街地に多いと書いています。中央区で約6,700戸、西区で約3,700戸、東区で約2,400戸です(一戸建てと長屋・共同住宅の合計)。

注意してほしい点が2つあります。

  • この数字は「前面道路の幅が4メートル未満のもの」を含みます。2項道路に面した家など、建て替えができる家も入りえます。再建築不可の戸数ではありません。
  • 長岡市・上越市については、同じ種類の数字を確認できませんでした。

計画は、こうした地域の特徴も書いています。周辺より路線価が低く、市場での流通性が低い傾向があること。相続放棄などで所有者がいない空き家が生まれ、市が略式代執行を行った実績もあること。実家が当たるかもしれないと思ったら、早めに状況を確かめるのが安全です。

自分の実家が当たるかの確かめ方

手順1 手元の書類を集める

まず、登記事項証明書(法務局で取れる、名義と土地の情報の書類)と、住宅地図を用意します。取り方は、次の記事にあります。

市の窓口が求める資料は、公式ページから分かる範囲で、次のとおりです。

  • 新潟市の道路種別の照会:道路の位置が分かる資料(住宅地図など)
  • 長岡市の43条2項の事前相談:配置図、案内図、更正図、土地登記事項要約書または登記事項証明書
  • 新潟市の43条の申請:配置図、立面図、公図の写し、道路台帳の写し

手順2 家の前の道の種別を、市に照会する

道路の種別は、市の建築の担当課が答えます。

市 窓口 方法(公式ページの記載)
新潟市 建築部 建築行政課 監察指導係 窓口に来庁、またはFAX・メール。電話は受け付けていない(場所を間違えるおそれがあるため)。住宅地図などを添える。回答は、内容を確認でき次第、電話で行う
長岡市 建築・開発審査課 「ながおか便利地図(道路情報)」で閲覧できる。建築基準法上の道路に当たらない道や、表示がない道は、課に問い合わせる
上越市 建築住宅課 指導係 前面の道の幅が4メートル未満の場合や、公図(土地の位置を示す図面)上の赤道の場合など、種別に疑問があるときの問い合わせ先。「eマップじょうえつ」でも道の指定の状況を調べられる

新潟市は、道路の種別がまだ判定されていない道について、「道路調査の依頼」も受け付けています。依頼書の提出は、窓口・メール・FAXのいずれかです。手数料と回答までの日数は、ページに記載がありません。依頼するときに、建築行政課へ確かめてください。

新潟市は、指定道路の図面と証明書の交付も行っています。手数料は、図面が指定道路1件につき400円、証明書が1通につき600円です。令和8年10月1日から、外部サイトでの電子申請が始まっています。

手順3 判定の目安

照会の結果は、次の表のとおりに整理できます。

状況 意味 次の一手
1号〜5号の道路に、2メートル以上接している 接道義務を満たす 建て替えの条件は、ほかの制限も別に確認する
2項道路に接している 道路とみなされる。建て替えのとき、セットバックが必要 敷地のどこまでが道路扱いかを確認する
道路に接していない、または接する長さが2メートル未満 接道義務を満たさない 43条2項の認定・許可の相談、または下の選択肢を比べる
道が建築基準法上の道路かどうか分からない 判定されていない可能性 市に照会・調査を依頼する
実家が都市計画区域・準都市計画区域の外 接道義務は適用されない(法第41条の2) 区域の内外を、市の建築の担当課で確かめる

手順4 境界と、道の持ち主を確認する

接している長さが2メートルあるかは、敷地の境界で変わります。境界が分からないときの制度が、筆界特定制度です。

筆界特定制度は、登記されている所有者などの申請で、筆界特定登記官が、外部の専門家である筆界調査委員の意見を踏まえて、現地の筆界(登記上の土地の境の線)の位置を特定する制度です(法務省)。所有権の範囲を決めるものではありません。申請先は、土地のある場所を管轄する法務局です。手数料は土地の価格で決まります(法務省の例では、合計価格4,000万円で8,000円)。測量が必要になれば、別に費用がかかります。

境界や測量の相談先には、新潟県土地家屋調査士会があります(新潟市の「空き家に関する相談窓口一覧」に掲載。要予約)。

道の持ち主も、確認が必要です。市が管理していない道路(市道に認定されていない2項道路や位置指定道路など)は、個人や法人が管理者である、と新潟市は説明しています。接道や工事車両の通行では、管理者との事前協議が望ましいとされています。

2項道路とセットバックのこと

2項道路の説明は、建築基準法第42条にあります(e-Gov法令検索)。

  • 基準時に建築物が建ち並んでいた幅4メートル未満の道で、市が指定したものは、道路とみなされます(第2項)。
  • 道の中心線から水平距離で2メートルの線が、道路の境界線とみなされます。
  • 道が崖地や川、線路敷地などに沿っている場合は、それらの側の境界線と、そこから道の側に4メートルの線が、道路の境界線とみなされます。
  • 土地の状況でやむを得ないときは、市が、中心線からの距離を、2メートル未満1.35メートル以上の範囲で別に指定できます(第3項。3項道路)。
  • 幅1.8メートル未満の道を指定するとき、または後退の距離を別に指定するときは、市があらかじめ建築審査会の同意を得ます(第6項)。

新潟市の説明では、既存の建築物は、直ちに撤去や移転をする必要はありません。改築や増築のときに、道路の部分を空ける計画が必要になります。建築物や擁壁(門や塀を含む)は、原則として道路の中に突き出して建てられません。

つまり、2項道路に2メートル以上接した実家は、建て替えはできても、敷地が狭くなる場合があります。新潟市は、幅1.8メートル未満の道は、原則として2項道路として扱えないとも説明しています。売るときの価格にどう響くかは、公的な目安が確認できませんでした。

43条2項の認定・許可(接道義務の例外)

接道義務を満たさない敷地でも、特定行政庁(建築基準法の許可や認定をする行政機関)が支障がないと認めれば、建築できる場合があります。根拠は建築基準法第43条第2項です(e-Gov法令検索)。新潟市と長岡市では、市の建築の担当課が窓口です。ほかの市町村は、建築の担当課に、窓口がどこかを聞いてください。

種類 対象 手続きの要点
第1号 認定 幅4メートル以上の道(道路に当たらないもの)に2メートル以上接する、利用者が少数の建築物で、特定行政庁が支障がないと認めるもの 特定行政庁が認定する
第2号 許可 敷地の周囲に広い空地がある建築物など、国土交通省令の基準に合うもの 建築審査会の同意を得て、特定行政庁が許可する

手数料は、新潟市・長岡市とも、許可が33,000円、認定が27,000円です(新潟市の手数料ページは2026年4月1日更新)。市ごとの案内は、次のとおりです。

市 公式ページから分かること
新潟市 事前相談は、計画する建築物の図面などを持って、建築行政課に行う。申請は、外部サイトの電子申請。第2号の許可は、建築審査会の包括的同意基準(概ね基準2または基準3-a)に当てはまれば、市長が許可し、直近の審査会に報告する。申請書の作成要領は令和8年4月1日改定
長岡市 事前相談で、配置図などを持参する。現地調査や昔の地図・航空写真の確認のあと、見込みを回答する(概ね2週間)。確認申請の前に申請が必要。建築審査会は7名の委員
上越市 「許可申請書(建築物)第43号様式」が、申請書のダウンロードページにある。基準や手数料の案内は、確認したページに載っていない。建築住宅課に確かめる

大切なのは、この認定・許可が、建てる建築物の計画ごとの判断であることです。新潟市の事前相談は、計画建築物の図面などを持参して行います。売る前に、売主が「必ず許可される」と確かめることは、できません。可能性を市に聞いておき、買主の計画で改めて確認してもらう形になります。認定や許可の可否は個別の判断です。この記事では、結果を保証しません。

6つの選択肢を比べる

選択肢 費用・期間(公式で確認できたもの) 向く場面 主な注意点
1. 再建築不可と伝えて、仲介・買取で売る 公的な価格・期間の目安は確認できず 現状のまま手放したい 最初に会社へ伝える。扱いは会社ごと
2. 隣地の所有者に引き取ってもらう 新潟市に、未接道地の購入と解体の3分の1(上限50万円)の補助がある 隣地の人が土地を広げたい 買い手の事情しだい。令和8年度の補助は受付終了
3. 認定・許可を相談する 手数料は許可33,000円、認定27,000円。事前相談の回答は概ね2週間(長岡市) 買い手が建築を考えている 建築計画ごとの判断。保証はない
4. 解体して土地のまま扱う 解体費の公的な相場は確認できず 建物の傷みが大きい 道に接していない土地は、更地でも建築の条件は変わらない
5. 国に引き渡す(国庫帰属) 審査手数料1筆14,000円+負担金。標準処理期間8か月 売れない土地。建物は解体が先 建物がある土地は申請できない。承認されるとは限らない
6. 寄附する・管理を続ける 寄附は市による。管理は所有者の責任 決められない間 新潟市は建物付きの土地の寄附を受けない

1. 再建築不可と伝えて、仲介・買取で売る

不動産会社への売却には、仲介(買主を探してもらう)と買取(会社が買主になる)があります。違いと費用、査定の書類は、次の記事のとおりです。

再建築不可の家が、買取でどう扱われるかは、会社により異なります。公的な基準は、確認できませんでした。次のことを守ってください。

  • 再建築不可であること、2項道路に面していること、境界の不安は、最初に会社へ伝える。
  • 複数の会社に同じ情報を渡して、査定を比べる。
  • 契約の前に、契約書を書面で受け取って読む。

自宅を不動産業者に売った場合、クーリング・オフはできません(国民生活センター)。迷ったときは、消費者ホットライン「188」に相談できます。

2. 隣地の所有者に引き取ってもらう

隣の土地の所有者が、実家の土地を買って、自分の敷地を広げる方法です。隣地と一体にすると接道の条件が変わるかは、土地の形と道路の位置で決まります。隣地と一体にした敷地が接道義務を満たすかは、市の建築の担当課で確かめてください。

新潟市には、未接道地を対象にした補助があります(空き家活用推進事業の「跡地活用タイプ」)。

項目 内容(新潟市の公式ページ)
未接道地の定義 現に空き家がある民有地で、道の条件が悪く建築が困難なことなどを理由に流通が難しい敷地。次のいずれか
1 建築基準法第42条の道路(2項・3項道路を除く)に接し、接する長さが2メートル未満
2 同法第42条第2項・第3項の道路にだけ接している
3 同法第42条の道路に接していない
補助の内容 未接道地の購入費と、空き家の解体費(外構を含む)の3分の1。最大50万円
法人 購入費は対象外。解体費だけが対象
受付 令和8年度は、4月20日から先着順で始まり、予算の上限に達して終了(8月28日付のお知らせ)
注意 交付決定の前に着手した事業は対象外
窓口 建築部 住環境政策課 空き家対策・活用推進室

この補助は、未接道地の購入と、その空き家の解体が対象です。売主が自分の家を壊す費用に使えるかは、ページに記載がありません。令和9年度の受付の予定も、載っていません。空き家対策・活用推進室で確かめてください。

売買の前に、境界を確認しておくと話が進みます。境界が不明なときは、筆界特定制度や土地家屋調査士会が使えます。

3. 認定・許可を相談する

前の節で見たとおり、認定・許可は建築計画ごとの判断です。実家を買う人が建て替えを考えているなら、買う人の計画で、市の建築の窓口に事前相談することになります。見込みは、市が現地調査をしたうえで回答します(長岡市の案内)。売主の側から、確実な見込みを保証することは、できません。

売主ができることは、次のとおりです。

  • 市の窓口で、道路の種別と接している長さを確認し、書面や写しを手元に残す。
  • 買い手に、事前相談が必要になる可能性を伝える。
  • 市の窓口で聞いた内容を、日付とともに記録する。

4. 解体して土地のまま扱う

建物の傷みが大きいとき、解体して土地として売る方法があります。ただし、再建築できない土地は、壊しても再建築できないままです。道路に接していない敷地は、建物がなくなっても、建築の条件は変わりません(建築基準法第43条第1項)。

壊す前に、次の点を確かめます。

  • 買い手が決まっているか。壊すかどうかは、買い手が決まってからでも遅くありません。
  • 解体の補助の条件。多くの市町村で、着工の前の申請が必要です。
  • 壊したあとの固定資産税。家が建っている土地には、住宅用地の特例(200平方メートルまでの部分は価格の6分の1)があります(新潟市)。家を壊すと、この特例の扱いが変わる場合があります。市の資産税の窓口で確認してください。

解体の費用と手続きは、次の記事にあります。

5. 国に引き渡す(相続土地国庫帰属制度)

相続や遺贈で取得した土地を、国に引き渡せる制度です(法務省)。再建築不可であること自体が、申請できない理由として書かれているわけではありません。ただし、次の条件があります。

  • 建物がある土地は、申請できません。原則、建物を取り壊してから申請します(法務省Q&A)。
  • 袋地(ほかの土地に囲まれて、道路に出られない土地)は、引き取りが「可能」とされています。ただし、袋地に出入りするための、他人の土地の通路の通行を妨害されている場合は、引き取れません(法務省Q&A)。
  • 境界が明らかでない土地、所有権の存否や範囲に争いがある土地は、申請できません。
  • 審査手数料は、土地1筆につき14,000円です。却下や不承認の場合も、返還されません。
  • 承認されたら、負担金を納めます。国が管理する10年分の標準的な費用を考慮して算定した額です。
  • 標準処理期間は8か月です。事案によっては超えます(新潟地方法務局)。

新潟地方法務局では、相談は本局だけが受け付けています。予約制で、電話は025-226-0951(平日8時30分〜17時15分)、または「法務局手続案内予約サービス」です。支局では、相談を受け付けていません。

制度の詳細は、次の記事を見てください。

6. 寄附する・管理を続ける

市への土地の寄附は、市が受け入れるかを判断します。新潟市は、寄附を受ける要件として、将来に紛争や苦情が生じるおそれがないこと、将来に多額の維持管理費がかかるおそれがないこと、行政活用価値または換価価値が見込まれることなどを挙げています。建物などが付属する土地は、受け付けていません(2026年4月1日更新)。事前相談は、物件のある区の区役所が窓口です。

決められない間は、管理を続けます。雪の多い地域では、冬の管理が欠かせません。次の節で説明します。

売る・壊す・手放すの全体の比較は、次の記事が詳しいです。

雪国の注意:老朽化と落雪

新潟県は、冬の空き家について、適切に除雪されていない空き家は、落雪や倒壊の危険があると注意しています。空き家の管理は、所有者の責任です。雪が積もった空き家には、近づかないよう呼びかけています。

再建築不可の家では、次の点が重なります。

  • 壊したあとに、同じ場所に建てられないことがある。 傷みが進んでから判断すると、選べる道が減ります。冬の前に、家の状態を写真に残し、方針を決めておくと安全です。
  • 買う人が直す場合も、確認が要ることがある。 国土交通省のリーフレット(2025年3月版)は、2025年4月以降に工事に着手する、二階建ての木造戸建て(延べ面積200平方メートル超の平家を含む)の大規模なリフォームには、事前に建築確認手続きが必要になると案内しています。

大規模なリフォームとは、壁・柱・床・はり・屋根・階段のうち一種類以上を、過半にわたって改修することです。階段の架け替えや屋根の全面的な改修は当たります。屋根や壁の仕上げ材だけの改修は、当たりません。水回りの工事や、手すり・スロープの設置は、手続きが不要な例とされています。

リーフレットの注意点は、次のとおりです。

  • 手続きは、工事に着手する前に終える必要があります。
  • 現行の法に合っていない箇所があれば、別に合わせる工事が必要な場合があります。
  • 延べ面積が100平方メートルを超える建築物の大規模なリフォームには、建築士による設計と工事監理が必要です。

雪で屋根が傷んだ家を、買い手が直す場合は、工事の規模しだいで確認申請が必要になることがあります。接道義務を満たさない家で、この手続きがどう扱われるかは、リーフレットに書かれていません。買い手が工事を考えるときは、市の建築の担当課や指定確認検査機関に確かめてください。

冬の管理は、次の記事にまとめています。

進める順番

  1. 登記事項証明書と住宅地図を用意する。名義が故人のままなら、相続登記を先に進める。
  2. 家の前の道の種別を、市の建築の担当課に照会する(新潟市は、窓口・FAX・メール)。
  3. 敷地が道路に接している長さを確かめる。境界が不安なら、土地家屋調査士会や筆界特定制度に相談する。
  4. 家の状態(雪の傷み、雨漏り)を、写真とメモに残す。
  5. 売る場合は、再建築不可の事実を伝えて、複数の会社から査定を取る。
  6. 隣地の所有者に、引き取りの意向を聞く。
  7. 売れないときは、解体・国庫帰属・寄附を比べる。期限は、一覧にする。

相続登記は、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の義務です(法務省)。2024年4月1日より前に相続して未登記の場合は、2027年3月31日までです。次の記事に、期限と手続きがあります。

相談窓口

相談したいこと 窓口 公式に確認できたこと
新潟市の道路種別・43条2項 建築部 建築行政課 監察指導係(中央区古町通7番町1010番地 古町ルフル6階) 道路種別の照会は、窓口・FAX(025-229-5190)・メール(kenchiku@city.niigata.lg.jp)。電話は受け付けていない
長岡市の道路・43条2項 建築・開発審査課(0258-39-2226) 事前相談の回答は概ね2週間
上越市の道路種別 建築住宅課 指導係(025-520-5783) 4メートル未満の道、公図上の赤道などの照会先
新潟市の未接道地の補助 住環境政策課 空き家対策・活用推進室(025-226-2813) 令和8年度は受付終了
境界・測量 新潟県土地家屋調査士会(025-378-5005) 要予約(新潟市の相談窓口一覧)
不動産の売買 新潟県宅地建物取引業協会(025-247-1177)、全日本不動産協会 新潟県本部(025-385-7719) 宅建協会は要予約
国庫帰属 新潟地方法務局 本局(025-226-0951) 予約制。支局は不可
土地の寄附 物件のある区の区役所 新潟市の寄附のページに、区ごとの担当課

ここに挙げた窓口の連絡先は、各ページの記載です。最新の受付時間と相談日は、各窓口で確認してください。

再建築できない実家のよくある質問

Q. 再建築不可の実家は、売れますか?

売れるかどうかは、会社と物件により異なります。公的な基準や価格の目安は、確認できませんでした。まず、市の窓口で道路の種別と接道の状況を確認し、最初に会社へ伝えてください。

Q. 2項道路に面している家は、再建築不可ですか?

2項道路は、建築基準法上、道路とみなされます(法第42条第2項)。接道義務そのものは、満たす場合があります。ただし、建て替えのときは、道の中心線から2メートルの線まで下がる必要があります。実家の敷地で、どこまで下がるかは、市の窓口で確認してください。

Q. 家の前の道が市道です。大丈夫ですか?

市道が、建築基準法上の道路に当たるかは、道の幅や種類で変わります。長岡市は、建築基準法上の道路は建築・開発審査課、市道の管理は道路管理課、と窓口を分けています。市の建築の担当課に、照会してください。

Q. 43条2項の許可は、売る前に取れますか?

許可や認定は、建築計画ごとの判断です。新潟市の事前相談は、計画する建築物の図面などを持参する形です。売主が、売る前に許可を取ることを前提にした案内は、確認できませんでした。市の窓口に、可能性を聞いておくことはできます。

Q. 家を解体すると、土地が売れなくなりますか?

再建築できない土地は、壊しても条件は変わりません。ただし、売れやすくなるか、売れにくくなるかの公的な目安は、確認できませんでした。買い手が決まっているかを見てから、壊すか決める方法もあります。解体後の固定資産税は、市の資産税の窓口で確認してください。

Q. 国に引き取ってもらえますか?

土地のみで、相続や遺贈で取得した場合は、相続土地国庫帰属制度があります。建物がある土地は申請できません。袋地は引き取りが可能とされていますが、通路の通行を妨害されている場合は対象外です。審査があり、承認されるとは限りません。

Q. 道路の種別は、電話や県外からでも照会できますか?

新潟市は、電話での照会を受け付けていません。窓口に来庁するか、FAX・メールで、住宅地図などを添えて照会します。43条の申請は、外部サイトの電子申請です。ほかの市の方法は、各市の窓口で確認してください。県外から進める順番は、次の記事にあります。

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出典

確認日はすべて2026年10月12日です。

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