よくある疑問
家族で決めること・話し合いの疑問(65問)
誰が担うか、兄弟・相続人の合意、費用の分担、親への切り出し方、形見分けまで、家族で決める疑問に答えます。
更新日: 2026-10-12
実家じまいは、家族の誰が中心になって進める?
実家じまいの担当者を定めた決まりは公式ページで確認できず、家族の話し合いで中心役(窓口)を決めます。
親が元気なうちは、家の持ち主である親本人の意思が先です。
亡くなった後は、相続人が全員で決めることになります。
窓口役は、住まいが近い人、時間を取れる人、手続きが得意な人のうち、本人が引き受けられる人に頼みます。
決めたら、見直す時期(例: 半年後)と、窓口役が一人で使ってよい費用の上限を紙に書き、兄弟全員に送ります。
誰も引き受けられないときは、弁護士会、司法書士会、法テラスの相談窓口に先に相談します。
実家は長男が継ぐものと決まっている?
実家を継ぐ人は、長男かどうかではなく、相続人全員の話し合い(遺産分割協議)で決めます。
法務省は、遺産分割を、相続人が全員参加して分け方を決める手続と説明しています。
子が数人いるときの相続分は、長男か次男かにかかわらず等しいと定められています(民法900条4号)。
親が存命なら、誰に引き継ぐかは、まず親本人の意思です。
進め方は、兄弟それぞれが「継ぐ・売る・貸す・壊す・まだ決められない」のどれを望むかを紙に1行で書いて持ち寄り、重なる点から話します。
実家に住んでいない子にも、決める権利はある?
親が亡くなった後は、住んでいない子も相続人なら、実家の分け方を決める話し合いに参加します。
遺産分割は、法律で決められた相続人が全員参加する手続です(法務省)。
一人だけで売却や処分を進めると、後で争いになりやすいです。
住んでいない側は、連絡を待たずに「相続人として話し合いに入る」と兄弟に伝え、財産の一覧と分け方の案を書面でもらいます。
遺産分割協議書には相続人全員が実印を押します。内容に納得できないうちは押さず、決まらなければ家庭裁判所の調停を使えます。
遠方に住む子は、どんな役割を担えばいい?
遠方の子は、現地に行かなくてもできる手続きや段取りを引き受ける形が進めやすいです。
戸籍は、住まいの最寄りの市区町村窓口で請求できます(広域交付)。請求できるのは、本人、配偶者、父母・祖父母など、子・孫などの戸籍です。
広域交付は本人が窓口に出向く方法で、郵送や代理人による請求はできません。
ほかの役割の例は、見積り依頼の取りまとめ、立替え費用の記録表の管理、兄弟への月1回の報告です。
当サイトの手順記事では、帰省を「決める回」と「動かす回」の2回に絞る計画を勧めています。
兄弟のうち地元の私だけが動いている。不公平では?
手間賃にあたる決まった額は公式ページで確認できず、兄弟で話し合って決めます。費用の立替えは記録を残します。
日付、作業内容、かかった時間、交通費、立替え額を1枚の表に記録し、月1回、兄弟全員に送ります。
親の療養看護などで財産の維持や増加に特別の貢献をした相続人は、寄与分が認められる場合があります(民法904条の2)。
相続の場面で兄弟の協議がまとまらないときは、家庭裁判所の「寄与分を定める処分調停」を利用できます(申立人1人につき収入印紙1,200円分)。実家の片付けの作業が寄与分にあたるかを示す公式な基準は、裁判所のページにありません。
不公平だと感じる中身(お金、手間、気持ち)を1つに絞って兄弟に伝えます。決まらないときは、新潟県弁護士会、新潟県司法書士会、法テラスの窓口に相談できます。
親が存命のうちは、誰が実家のことを決める?
親が元気なうちの実家は、持ち主である親本人が決めます。子は親の意思を聞く立場です。
名義は登記簿で確認できます。祖父母名義のままの実家もあります。
親の判断力が下がると、後見の手続きが必要になる場合があります。
聞くときは、「この家で続けたいか」「施設に入ったら家はどうしたいか」「売る・貸す・壊すのうち嫌なものはどれか」を、親の言葉のまま日付つきのメモに残し、兄弟に共有します。
窓口役は、他の兄弟に何を共有すればいい?
窓口役は、決まったこと、見つけた物、かかった費用の3つを、兄弟全員に同じ形で共有します。
片付ける前に物の写真を撮って共有すると、後で揉めにくくなります。
立て替えた費用は、見積書と領収書を残し、メモやメールで共有します。
共有の形の例は、月1回、同じ件名のメールで「決めたこと/次の期限/担当」の3行を送り、写真と領収書の写真を同じフォルダに入れて全員が見られるようにすることです。
決めたことには、全員から「了解」の返信をもらい、そのメールを保存します。
親が亡くなったら、実家の売却は兄弟全員の同意が要る?
遺産分割前の実家は相続人全員の共有で、売却のような変更には他の共有者全員の同意が必要です(民法251条)。
法務省は、共有状態になった財産の管理・処分は、相続人同士で決める必要があると説明しています。
売却や抵当権の設定には、相続人申告登記ではなく相続登記が必要です。
同意は口約束にせず、全員が内容を確認し、書面かメールの返信で残します。
一人が反対している、連絡が取れない相続人がいる、というときは、家庭裁判所の遺産分割調停や不在者財産管理人の選任を検討します。
遺産分割協議に、期限はある?
遺産分割の協議に期限はありませんが、相続開始から10年を過ぎると、原則として法定相続分で分ける扱いになります。
民法907条は、共同相続人はいつでも協議で遺産を分割できると定めています。
相続登記は、相続を知った日から3年以内です。遺産分割が成立したら、成立の日から3年以内に、分割内容の登記が別に必要です。
10年ルール(民法904条の3)は、令和5年4月1日より前に始まった相続にも適用されます。令和5年4月1日の時点で相続開始から5年を超えていたときは、令和10年3月31日まで猶予があります。
10年までに決めきれないときは、期限内に家庭裁判所へ調停か審判を申し立てます。
遺産分割がまとまらないと、実家はどうなる?
分割がまとまらない間、実家は相続人全員の共有のままで、管理や処分が不便になります。
時間がたつと次の相続(数次相続)が起き、権利関係が複雑になるおそれがあります。
3年以内に分割できないときは、相続人申告登記を申し出る方法があります。ただし、遺産分割が成立した後の登記の義務は、相続人申告登記では果たせません。
話し合いが止まっているときは、議題を「実家をどうするか」の1点に絞り、回答の期限を決めて話し直します。それでも決まらなければ、調停に進みます。
兄弟の意見が割れて決まらないとき、どこに頼ればいい?
兄弟の意見が割れて決まらないときは、家庭裁判所の遺産分割調停を申し立てられます。
調停では、裁判所が双方の事情を聴き、解決案の提示や助言をして合意を目指します。
申立先は、相手方の相続人の1人の住所地の家庭裁判所か、当事者が合意で定める家庭裁判所です。
申し立てる前の順番の例は、議題を1つに絞って期限つきで話し直す、弁護士会・司法書士会・法テラスで法律相談を受ける、それでも決まらなければ調停を申し立てる、です。
遺産分割調停の申立てに、いくらかかる?
遺産分割調停の申立費用は、被相続人1人につき収入印紙1,200円分と、連絡用の郵便切手です。
郵便切手の額は、申立先の裁判所によって異なります。保管金として納める方法もあります。
書類は、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍、住民票か戸籍附票、不動産の登記事項証明書、固定資産評価証明書、預貯金の通帳の写しなどです。
法定相続情報一覧図の写しで戸籍に代えられる場合があります。申立先の裁判所に確認します。
弁護士に依頼する場合は、別途着手金などが必要です(新潟県弁護士会)。
調停が不成立になると、どうなる?
遺産分割調停が不成立になると、自動的に審判の手続が始まり、裁判官が分け方を決めます。
裁判官は、遺産の種類や性質など一切の事情を考慮して審判をします。
審判の前に、弁護士へ見通しを相談する方法があります。
調停の間に、譲れる点と譲れない点を紙に分けて書いておくと、合意できる点を探しやすくなります。
兄弟の一人と連絡が取れないと、手続は進められない?
兄弟の一人が行方不明のときは、遺産分割は相続人全員で行うため、そのままでは進められません。
居所が分からず、容易に戻る見込みもない相続人がいるときは、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる方法があります。申立てができるのは、相続人などの利害関係人です。
選任された管理人は、家庭裁判所の許可を得て、不在者に代わって遺産分割に加わります。
居所が分かるのに連絡に応じないだけなら、協議が調わないときにあたり、遺産分割調停を申し立てられます(民法907条2項)。
どちらの場合も、連絡した日付、方法、返事の有無を記録しておきます。
不在者財産管理人の選任には、いくらかかる?
不在者財産管理人の選任の申立費用は、収入印紙800円分と連絡用の郵便切手で、財産によっては予納金も求められます。
予納金は、不在者の財産が少なく、管理人の報酬などの費用が不足しそうなときに、求められることがあります。
予納金の金額は、裁判所のページに記載がありません。※確認中: 予納金の金額(申立先の新潟家庭裁判所・各支部の家事受付)
申し立てる前に、弁護士会や法テラスで、申立ての可否と費用を相談します。
相続人が誰なのか分からないとき、どう調べる?
相続人は、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍をたどって確かめます。
戸籍は、本籍地以外の市区町村窓口でも請求できます(広域交付)。請求できるのは、本人、配偶者、父母・祖父母など、子・孫などの戸籍で、本人が窓口に出向きます。郵送や代理人による請求はできません。
広域交付の対象に入らない戸籍は、本籍地の市区町村に請求します。
祖父母名義のままだと、相続人が増えていることがあります。新潟県司法書士会総合相談センター(025-240-7867、平日10〜12時・13〜16時、電話相談は無料)に相談できます。
戸籍がそろったら、法定相続情報一覧図にまとめると、以後の手続きで戸籍の束を出し直さずに済みます。
法定相続情報一覧図とは、何の役に立つ?
法定相続情報一覧図の写しは無料で交付され、戸籍の束の代わりに使える手続があります。
相続登記のほか、預貯金の払戻し、相続税の申告、年金の手続でも使える場合があります。
令和6年4月1日から、相続登記の申請書に法定相続情報番号を書けば、写しの添付を省略できます(不動産登記のみ)。
使えるか分からないときは、提出先の機関に確認します。
遺産分割協議書には、何が必要?
相続登記に使う遺産分割協議書には、相続人全員が実印を押し、登記申請人を除く相続人の印鑑証明書を添えます。
印鑑証明書は、遺産分割協議を行った相続人(登記申請人である相続人を除く)の分を、各1通添付します。作成後3か月以内といった制約はありません。
法務局の記載例では、協議書に、亡くなった方の死亡日・住所・氏名、相続人全員の住所・氏名、不動産を取得する人、不動産の所在や地番を書き、人数分を作って各自が1通ずつ持ちます。
法務局では、分け方や協議書の作成の相談には応じられません。専門家や法律相談窓口に相談します。
遠方の兄弟には、協議書の案を先にメールで見てもらい、合意してから、署名押印する書面を郵送で回します。
片付け費用は、兄弟でどう分ければいい?
片付け費用の分け方に、法律で決まった割合は公式ページで確認できず、相続人の話し合いで決めます。
民法885条は、相続財産に関する費用は、その財産の中から支払うと定めています(相続人の過失によるものを除く)。実家の片付けがこれにあたるかは、事情で変わります。
共有物の管理の費用は、持分に応じて各共有者が負担すると定められています(民法253条1項)。
業者の見積りを取る前に、「誰が、いくらまで、どの財布から出すか」を全員にメールで確認し、返事をもらいます。
決まらないときは、法テラス、弁護士会、司法書士会の窓口に相談します。
費用を立て替えたら、後で精算してもらえる?
立て替えた費用は、遺産から精算できる場合もあるため、立て替える前に相続人全員で精算の方法を決めます。
相続財産に関する費用は、その財産の中から支払うのが原則です(民法885条)。立替え分が遺産の費用にあたるか、精算が認められる範囲は、事情ごとに判断されます。個別は弁護士・司法書士に確認します。
見積書と領収書を残し、立て替えた人と金額をメールで共有します。
立て替える前に、「遺産から精算する」「遺産分割のときに差し引く」のどちらにするかをメールで確認し、全員の返事を保存します。
親の預金から、葬儀代や片付け費用を出していい?
葬儀代などの当面の支払いには、遺産分割前でも、相続人が預貯金の一部を単独で払い戻せる制度があります。
計算式は、相続開始時の預貯金の額×3分の1×払戻しを受ける人の法定相続分で、同一の金融機関からは150万円が上限です。
払い戻した分は、その相続人が遺産の一部分割で取得したものとみなされます(民法909条の2)。使い道と金額を記録して、兄弟に共有します。
相続放棄を考えているなら、引き出しは相談まで待つのが安全側です(財産の処分は単純承認とみなされる場合があるため)。
親が存命のうちの片付け費用は、誰が出す?
親が存命のうちは、親の了解のもとで、親の財産から払うか、子が負担するかを決めます。
子が立て替えるときも、領収書などの記録を残しておくと安心です。
兄弟には、先に費用の出し方を伝えておきます。
出し方の例は、親の財産から払う、子が均等に出す、住む人や使う人が多めに出す、の3つです。1つ選び、親と兄弟にメールで確認します。
親の通帳から出すときは、親本人が引き出すか、親の了解を日付つきのメモで残します。
親の通帳から、子が施設代や実家の維持費を払っていい?
親の通帳から子が施設代や実家の維持費を払うのは、親の財産のため、親の了解が前提です。
判断力が心配なときは、地域包括支援センターや、新潟市の成年後見支援センター(025-248-4545、平日9〜17時)に相談できます。長岡市は、高齢者基幹包括支援センター(0258-89-7440)が全体の窓口です。
全国銀行協会の案内は、預金の引出しには原則として預金者本人の意思確認が必要としています。本人の生活費や、入院・介護施設の費用で資金が必要なときは、まず取引銀行に相談するよう案内しています。
支払いは、日付、金額、何のためかを表に記録し、通帳の写しと一緒に保管して、兄弟にも見せられる形にします。
施設代など続けて払うものは、親が元気なうちに、親の了解を書いたメモを作っておきます。
維持費を一人で払ってきた。兄弟に求められる?
遺産分割前の実家の維持費は、共有物の管理費用として、持分に応じて各相続人が負担する定めがあります(民法253条1項)。
払った金額、時期、内容を日付つきの表に記録し、領収書や納税通知書の写しと一緒に兄弟へ共有します。
固定資産税や修繕費などの個別の支出が、管理の費用にあたるかは事情で判断されます。決まらなければ、弁護士・司法書士に確認します。
親が存命なら、実家の持ち主は親です。子が払った維持費の扱いは、親の了解のもとで兄弟と話し合います。
遺産分割が終わるまで、実家の固定資産税は誰宛てに届く?
新潟市では、固定資産現所有者の申告をした人宛てに、相続登記が完了するまで納税通知書が届きます。
申告は、現所有者と知った日の翌日から3か月を経過する日までです(新潟市)。
申告しても、登記上の名義は変わりません。他の市は資産税担当課で確認します。
窓口役を決め、申告書を出す人と、届いた納税通知書の写しを兄弟に共有する人を決めておきます。
親が実家の話をすると怒るときは、どうする?
親が実家の話をすると怒るときは、その日は話を止めて構いません。日をあけて、別の形で話し直します。
話題を「家」から親の困りごと(冬の雪下ろし、階段、探し物)に変え、次回は1つの話題だけにします。
きょうだいや地域包括支援センターなど、第三者に入ってもらう方法もあります。担当のセンターが分からないときは、新潟市は地域包括ケア推進課(025-226-1281)、長岡市は高齢者基幹包括支援センター(0258-89-7440)に聞きます。
本人の意思に反して、第三者が物を処分することは避けます。
親に先に聞いておくべきことは何?
親に先に聞いておくことは、住まいの将来、残したい物、万一のときの希望の3つと、書類の保管場所です。
通帳、保険、権利証(登記識別情報)、納税通知書の場所を、一覧にして残してもらいます。
暗証番号は書かず、保管場所だけを記録するのが安全です。
一覧は親本人に書いてもらい、写真を撮って兄弟にも渡します。遺言書があるかどうかも、このとき聞きます。
親が「いつか帰る」と言うとき、売る話は進めていい?
親が「いつか帰る」と言うなら、親の意思を軸に、戻る可能性が高いときは当面売らず管理を続ける形が合います。
通う人、頻度、冬の雪下ろしの担い手を、兄弟で先に決めます。
戻る可能性が低いなら、売る・貸す・壊すを比べます。
「いつか」を放置しないために、見直しの日(例: 次の冬の前)と、維持費の上限を決め、親と兄弟に伝えます。
親が元気なのに手放す話をするのは、冷たい?
親が元気なうちに手放す話をするのは、冷たいとは限りません。結論から入らず、親の意思を聞くことから始めます。
「手放す」とは言わず、「この先、この家をどうしたいか」と聞き、親の答えを先にメモします。
寂しさやつらさが続くときは、県や市の相談窓口に連絡できます。新潟県のこころの相談ナビダイヤルは、0570-783-025(24時間、通話料がかかります)です。
親の了解なしに、処分は進めません。
親の判断力が落ちたら、誰が実家を売れる?
親名義の実家は、売る契約を親本人が結び、判断力が下がると後見などの手続きが必要になる場合があります。
後見人が本人の居住用不動産を売るには、家庭裁判所の許可が必要です。許可なく処分すると、その処分は無効になります。
居住用不動産には、今は住んでいなくても将来住む可能性がある家や、入所前に住んでいた家も含まれます。
判断力に不安があるときは、売る前に、新潟市成年後見支援センター(025-248-4545)や新潟県司法書士会総合相談センター(025-240-7867)に相談します。
認知症になる前に、家族でできる備えは?
認知症になる前にできる備えには、任意後見契約、遺言、信託の活用などがあります。
任意後見は、本人が判断能力のあるうちに、公正証書で契約します。
目的で選ぶ目安は、判断力が落ちたときの代理人を決めたいなら任意後見、財産の行き先を決めたいなら遺言、財産の管理や処分を家族に任せたいなら信託です。どれが合うかは、司法書士や弁護士に相談します。
最初の一歩は、親の了解を得て、新潟県司法書士会総合相談センター(025-240-7867、電話相談は無料)に「実家の売却や管理に備えたい」と伝えることです。
任意後見は、いつから効力が始まる?
任意後見契約の効力は、契約だけでは始まらず、判断能力が不十分になり、任意後見監督人が選ばれた時から始まります。
申立てできるのは、本人、配偶者、四親等内の親族、任意後見人となる人です。本人以外が申し立てるときは、原則として本人の同意が必要です。
任意後見では、全件で任意後見監督人が選任されます。
判断力が落ちたときに、誰が申立てをするかを、契約するときに家族で決めておきます。
家族信託にすれば、認知症でも実家を売れる?
家族信託で認知症になっても実家を売れるかは、信託契約の内容(目的や受託者の権限)で決まり、個別の確認が必要です。
法務省のパンフレット「知って活用 信託制度」(令和8年3月31日公表)は、信託財産には不動産も含まれ、受託者は信託の目的に従って財産の管理・処分をすると説明しています。
不動産は、信託の登記をしないと、信託財産であることを第三者に主張できません。
税や農地の扱いは、パンフレットに記載がないため、司法書士や弁護士に確認します。
契約の前に、「将来売る可能性があるか」を親と話し、売却を任せる権限を契約に入れるかを、専門家に確認します。
親に遺言書を書いてもらうには、どうすればいい?
親に遺言書を書いてもらうかは、親が決めます。公正証書遺言のほか、法務局に預ける自筆証書遺言書保管制度があります。
公正証書遺言と、法務局保管の自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認が不要です。
法務局に保管を申請する手数料は、1件につき3,900円です。
頼み方の例は、「書いてほしい」ではなく「万一のとき家族が困らないよう、決めておきたいことはある?」と聞き、書くかどうかは親に任せることです。
売りたい兄弟と残したい兄弟で割れたら?
売りたい兄弟と残したい兄弟で割れたら、家庭裁判所の遺産分割調停で分け方を決める方法があります。
共有のままでは、重要な判断に他の共有者の同意が要ります(民法251条)。とりあえず共有名義にしても、決める手間は先送りになります。
遺産の分割は、物の種類や性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態、生活の状況など、一切の事情を考慮して行います(民法906条)。
まず、売る・貸す・壊す・残すの費用と手間を紙1枚に並べ、残したい側には、維持費と冬の管理を引き受ける条件を書面で出してもらい、比べます。
分け方の案は、弁護士や司法書士に相談できます。
とりあえず兄弟の共有名義にしてもいい?
共有名義にはできますが、共有物に変更を加えるには他の共有者の同意が必要です(民法251条)。
次の世代の相続(数次相続)が起きると、権利関係がさらに複雑になります(法務省)。
共有物の管理に関する事項は持分の価格の過半数で決めますが、変更には他の共有者の同意が必要です(民法251条・252条)。
共有にするなら、誰が管理するか、維持費をどう分けるか、売るときは全員の同意が要ることを、先に書面に残します。
決め方は、司法書士や弁護士に相談します。
兄弟の誰も実家を継ぎたくないときは?
兄弟の誰も実家を継がないときは、売る・貸す・壊すを比べて決めます。土地を国に引き取ってもらう制度は、建物があると申請できません。
相続土地国庫帰属制度の審査手数料は土地1筆14,000円で、不承認でも返りません。
共有の土地は、共有者全員が共同で申請します。
国庫への帰属が承認されると、10年分の管理費に相当する負担金を納めます(法務省)。
まず各自が「継がない理由」を一言ずつ出し、売る・貸す・壊すの費用と手間を比べる1枚を作ります。
相続放棄すれば、実家の管理は一切しなくていい?
相続放棄をしても、放棄の時に実家を現に占有していたなら、次の人へ引き渡すまで保存する義務が残ります(民法940条)。
自分の財産と同じ注意で保存する義務です。「現に占有」にあたるかは、住んでいたか、鍵を持って管理していたかなど、個別の事情で判断されます。
放棄の前に、弁護士や司法書士に確認します。
放棄したら、次に相続人になる人へ、実家の状況と鍵の所在を伝えます。
相続放棄を考えているとき、兄弟に伝えるべき?
相続放棄を考えているなら、兄弟に伝えておくのが望ましいです。放棄すると、次の順位の人が相続人になる場合があります。
放棄した人は、初めから相続人にならなかったものとみなされます(民法939条)。子が全員いなくなると、直系尊属、次に兄弟姉妹の順で相続人になります(民法889条)。
放棄の期限は、相続の開始を知った時から3か月以内です(裁判所)。判断できないときは、期間を延ばす申立てができます。
伝えるときは、「放棄を検討していること」と「期限の日」を、先にメールで知らせます。放棄するかどうかは、相続人が一人ずつ決めます。
遺産分割が終わる前に、実家を片付けていい?
遺産分割前の実家は、相続人全員の了解を取る前に、家や大きな家財を処分するのは避けます。後で争いになりやすいためです。
放棄を考えている場合、財産を処分すると単純承認とみなされる場合があります(民法921条)。ただし、保存行為は除かれます。
共有物の保存行為は、各共有者が単独でできます(民法252条5項)。雪下ろしなどが保存行為にあたるかは、個別の判断です。
通帳や書類は捨てずに1か所に集め、写真と一覧を残します。
片付ける順番は、撮影、一覧にして全員へメール、全員の了解が出た物から出す、です。
形見分けは、誰が何を持つかどう決める?
家財も遺産に含まれるため、形見になる物は相続人に確認してから出し、希望は全員で話し合います。
先に物の写真を撮って共有し、希望を聞いておくと揉めにくくなります。
希望が重なる物は保留箱に入れ、全員で話すまで処分しません。
希望は、品名、写真、希望する人を1枚の表に入れ、全員が同じ表に書き込んで集めます。
価値が分からない物は、売ったり処分したりせず、見積りの取り方を全員で決めてから動きます。
形見分けは、いつ行えばいい?
公的に決まった時期は確認できず、四十九日を目安にする家庭が多いですが、慣習です。
放棄を考えているなら、価値のある物を渡すのは相談後にします(民法921条)。
賃貸住宅だった場合は、まず契約書で、退去の期限と原状回復の条件を確認します。
法要で家族が集まる日に、希望を書いた表を持ち寄って決める形にすると、集まる回数を増やさずに済みます。
実家の話し合いは、いつ始めるのがいい?
実家の話し合いは、親が元気なうちに始めると進めやすいです。亡くなった後は、期限のある手続きが先に来ます。
相続放棄は3か月、準確定申告は4か月、相続税は10か月、相続登記は3年が目安です。
相続開始から10年を過ぎると、遺産分割の分け方の基準が変わります(民法904条の3)。
起算日は手続きごとに違うため、期限の記事で確認します。
今日できる1つは、「誰が窓口か」「親の希望」「費用の出し方」の3議題を紙に書き、兄弟に送ることです。
兄弟間の費用分担や相続の相談は、新潟のどこでできる?
兄弟間の費用分担や相続の相談は、新潟県弁護士会、新潟県司法書士会、法テラス、新潟市・長岡市の法律相談が入口です。
新潟県弁護士会は、法律相談が原則30分5,500円(税込)で、予約制です(025-222-5533、平日9〜17時)。長岡相談所もあります。
新潟県司法書士会総合相談センターは、電話相談が無料です(025-240-7867、平日10〜12時・13〜16時)。本人申請の書類作成の助言は対象外です。
法テラスは、収入と資産が一定以下なら、同じ問題について3回まで無料で相談できます。原則予約制です(0570-078374)。
新潟市は、市民相談室の弁護士相談で相続を相談できます。予約制で、1人30分以内、同一案件1回です(025-226-1025)。
長岡市の弁護士相談は、長岡市民が年1回、面接予約制で25分までです。相続は明記されていません。市民相談の窓口は0258-39-2255です。
相続から10年たつと、遺産分割の分け方は変わる?
相続開始から10年を過ぎた後の遺産分割は、原則として特別受益や寄与分を考慮せず、法定相続分か指定相続分で行います。
例外として、10年を過ぎる前に相続人が家庭裁判所へ遺産分割を請求したときは、引き続き具体的相続分で分けられます。やむを得ない事由があったときの例外もあります。
10年を過ぎても、相続人全員が合意すれば、具体的相続分による遺産分割はできます。
「特別受益」は生前贈与などを、「寄与分」は介護などの貢献を指します(法務省)。
令和5年4月1日より前に始まった相続にも適用されます。令和5年4月1日の時点で相続開始から5年を超えていたときは、令和10年3月31日まで猶予があります。
話し合いが止まっているときは、期限の前に、家庭裁判所の調停を申し立てます。
親の介護を一人でした分は、相続で考慮される?
親の療養看護などで財産の維持や増加に特別の寄与をした相続人は、寄与分として相続分に加えられる場合があります。
寄与分は、まず共同相続人の協議で決め、まとまらないときは家庭裁判所が決めます(民法904条の2)。介護をしたというだけで、自動的に認められるわけではありません。
相続人でない親族(例: 長男の妻)が無償で療養看護をしたときは、相続人に特別寄与料を請求できます(民法1050条)。相続の開始と相続人を知った時から6か月、または相続開始から1年を過ぎると、家庭裁判所への請求はできません。
介護の期間、内容、かかった費用、親の財産から出した分と自分で出した分を、日付つきで記録しておきます。
相続開始から10年を過ぎると、寄与分を考慮しない分け方が原則になります。早めに話し合うか、家庭裁判所に申し立てます。
判断に迷うときは、弁護士会、司法書士会、法テラスの窓口に相談します。
連絡はつくのに、話し合いに応じない兄弟がいるときは?
連絡はつくのに話し合いに応じない相続人がいるときは、家庭裁判所の遺産分割調停を申し立てられます。
民法907条2項は、協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、各共同相続人が家庭裁判所に分割を請求できると定めています。
調停の申立先は、相手方の相続人の1人の住所地の家庭裁判所か、当事者が合意で定める家庭裁判所です。費用は収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手です。
申し立てる前に、議題(実家をどうするか)と回答の期限を書いた手紙かメールを1通送り、送った日と返事の有無を記録します。
すぐに調停へ進む前に、弁護士会、司法書士会、法テラスで、進め方を相談する方法もあります。
相続人の中に、認知症などで判断力が弱い人がいたら、遺産分割はどうする?
判断能力が不十分な相続人は、自分で遺産分割の協議をするのが難しい場合があり、成年後見制度で支援を受けます。
後見開始の審判は、本人、配偶者、四親等内の親族などが、家庭裁判所に申し立てられます(民法7条)。
遺産分割や実家の売却を進める予定があるなら、早めに相談します。
相談先は、新潟市成年後見支援センター(025-248-4545、平日9〜17時)です。新潟県司法書士会(025-240-7867)や弁護士会でも、成年後見の相談ができます。
後見人と本人がともに相続人のときなどは、別の手続きが必要になる場合があります。個別は弁護士・司法書士に確認します。
親より先に兄が亡くなっていると、兄の子は遺産分割の話し合いに入る?
親より先に子(兄や姉)が亡くなっているときは、その子(亡くなった人の孫)が代わりに相続人として話し合いに加わります。
これを代襲相続といいます。代わりに相続する子も先に亡くなっているときは、その子(ひ孫)が相続人になります(民法887条2項・3項)。
戸籍で、亡くなった方の子が全員存命かを確認します。先に亡くなっていた子がいれば、その子の戸籍もそろえます(裁判所)。
甥・姪にあたる人の連絡先が分からないときは、新潟県司法書士会の電話相談(025-240-7867)で、調べ方を確認します。
甥・姪が未成年のときなどは、別の手続きが必要になる場合があります。個別は弁護士・司法書士に確認します。
兄弟の話し合いは、何から順に決めればいい?
兄弟の話し合いは、窓口役、親の意思と名義、家財の扱い、費用の出し方、実家の行き先の順に決めると進めやすいです。
最初に窓口役を決めます。次に、親が存命なら親の意思を、亡くなっていたら相続人と名義を確認します。その後、家財を動かす前に写真と一覧を作り、費用の出し方を決め、最後に実家を売る・貸す・壊す・残すのどれにするかを決めます。
各議題を紙に1行で書き、「誰が、いつまでに」を添えて全員に送ります。
1回の話し合いで決める議題は1つにします。決まらなかった議題は、次の日付を決めて持ち越します。
決まらないときの相談先は、新潟県弁護士会、新潟県司法書士会、法テラスです。
話し合いで決まったことは、書面にどう残せばいい?
話し合いで決まったことは、日付、参加者、決めたこと、担当、期限を議事メモに残し、全員から了解の返事をもらいます。
実家の名義を変える分け方(誰が不動産を取得するか)は、遺産分割協議書にして、相続人全員が実印を押します(法務省の登記手続ハンドブック)。
議事メモの例は、日付、参加者、決めたこと、決まらなかったこと、担当と期限です。メールの「了解」の返信も、記録になります。
法務局では協議書の作成の相談に応じられないため、書き方は司法書士や弁護士に相談します。
兄弟から遺産分割協議書に署名を求められたが、納得できない。どうする?
納得できないうちは署名や押印をせず、財産の一覧と分け方を確認します。決まらなければ調停を申し立てられます。
遺産分割は、相続人全員が参加して決める手続です。協議が調わないときは、家庭裁判所に分割を請求できます(民法907条2項)。
署名押印の前に、不動産の登記事項証明書、預貯金の残高が分かる書類、固定資産評価証明書など、財産の根拠となる書類を見せてもらいます。
押印した協議書は、実印と印鑑証明書とともに、相続登記などの手続にそのまま使われます。
内容に不安があれば、署名の前に、法テラス、弁護士会、司法書士会の窓口に相談します。
亡くなった親が遺言書を残したか分からないとき、どう確認する?
法務局に預けた自筆証書遺言があるかは、相続人が遺言書保管事実証明書を請求して確認できます。
遺言書保管事実証明書は、相続人などに関係する遺言書が、遺言書保管所に保管されているかどうかを確認するための証明書です。手数料は1通800円です。
保管されていたときは、遺言書情報証明書(1通1,400円)で内容を確認できます。
自宅で自筆の遺言書を見つけたら、開封せず、家庭裁判所で検認を受けます。法務局保管の遺言書と公正証書遺言は、検認が不要です。
公正証書遺言の有無は、相続人などの利害関係人が、お近くの公証役場に遺言検索を申し出て調べます。日本公証人連合会によると、平成元年以降に作成された分が対象で、申出は無料です。必要書類は、死亡を証明する除籍謄本など、相続人であることを証明する戸籍謄本、申出人の本人確認書類です。
親と同居していた兄弟姉妹が、親の死後も実家から出ていかないとき、どうしますか?
まず、相続人全員で実家の分け方と使い方を話し合います。まとまらないときは、家庭裁判所の遺産分割調停を使えます。
遺言がない場合、相続財産は相続人全員の共有です(民法898条)。住んでいる人がいても、分け方は共同相続人の協議で決めます(民法907条)。
協議が調わないときは、各相続人が家庭裁判所に遺産分割を請求できます(民法907条2項)。調停は、相手方のうち一人の住所地を管轄する家庭裁判所などに申し立て、費用は収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手です。
調停が不成立になると、自動的に審判の手続が始まり、裁判官が判断します。
新潟家庭裁判所の家事の窓口は、本庁が025-333-0131、長岡支部が0258-35-2285です。住み続けてよいかなど個別の判断は、新潟県弁護士会や法テラス新潟の法律相談に相談します。
義理の実家の片付けや売却に、相続人ではない配偶者はどこまで関われますか?
相続人ではない配偶者は、売却や分け方を決める当事者にはなりません。手伝いや窓口役としては関われます。
夫や妻の親の相続人になるのは、まず親の子と配偶者です。子の配偶者は、相続人の順位に入っていません(民法887条・889条・890条)。
実家の分け方の協議を行うのは共同相続人です(民法907条)。相続人に代わって契約をするときは、その相続人から与えられた代理権の範囲内で行うことになります(民法99条)。
配偶者ができることの例は、見積りの取りまとめ、片付けの日程調整、費用の記録、相続人への報告です。相続人本人の了解を得て動くと安心です(当サイトの整理)。
取り分や費用の負担など個別の判断は、新潟県弁護士会の法律相談で聞けます。
嫁いだ娘は、実家の片付けや仏壇・墓の扱いで、どんな役割ですか?
嫁いだ娘も、親の子として相続人になります。片付けの役割はきょうだいの話し合いで決め、嫁ぎ先かどうかでは決まりません。
子は相続人になり、同順位の子の相続分は等しいです(民法887条・900条4号)。結婚して名字が変わっても、親の子であることは変わりません。
仏壇や墓などの祭祀に関する権利は、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継します。被相続人の指定があればその人が承継し、慣習が明らかでないときは家庭裁判所が定めます(民法897条)。
片付けの役割分担は、法律では決まっていません。遠方の人は手続の段取り、近い人は現地の作業というように、できることで分けます(当サイトの整理)。
話し合いで決まらないときは、新潟家庭裁判所の家事の窓口(本庁025-333-0131、長岡支部0258-35-2285)で手続を聞けます。
親戚(本家・叔父叔母)が「実家を売るな」と反対するとき、どう向き合いますか?
売却に同意が必要なのは、実家の持ち主です。相続後は相続人全員で、叔父叔母が相続人に当たるかは続柄で決まります。
親が存命のうちは、持ち主の親が決めます。相続後は、実家は相続人全員の共有になり(民法898条)、分け方は共同相続人の協議で決めます(民法907条)。
相続人は、子、子がいなければ直系尊属、さらにいなければ兄弟姉妹の順で、配偶者は常に相続人です(民法887条・889条・890条)。叔父叔母が相続人に当たるかは、亡くなった人との続柄で決まります。
相続人でない親戚は、売却に同意が必要な共有者には入りません。ただし、反対の理由を聞くことは、話し合いを進める助けになります(当サイトの整理)。
整理がつかないときは、新潟県弁護士会の法律相談を使えます。
疎遠だった親族が実家で亡くなったと警察から連絡が来たとき、実家や遺品はどうなりますか?
まず、自分が亡くなった人の相続人に当たるかを、続柄で確かめます。当たる場合は、相続の開始を知った時から3か月以内に、相続するか放棄するかを決めます。
相続人かどうかは、亡くなった人との続柄で決まります(民法887条・889条・890条)。続柄は戸籍で確認します。
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、承認か放棄をします(民法915条)。放棄の申述先は、亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所です。収入印紙800円分と連絡用の郵便切手が必要です。
相続財産の全部または一部を処分すると、単純承認したものとみなされます(民法921条。保存行為などは除きます)。放棄を考えるなら、遺品を片付けたり処分したりする前に相談します。
遺体の引取り手がいないときは、死亡地の市町村が火葬などを行います(墓地埋葬法9条)。厚生労働省の手引きは、費用を遺留金から充て、足りないときは相続人、扶養義務者の順に弁償を求めるとしています。請求先から除く例には、収入の状況や、一定期間(例えば10年程度)の音信不通などが挙げられています。ただし手引きは自治体向けの目安で、請求の有無や先は市町村などが判断します。
一人暮らしの親が実家に住み続けられるか、どこで見極めますか?
家族の感覚だけで決めず、地域包括支援センターに相談して、専門職の目も入れて見極めます。必要なときは、要介護認定の申請も選択肢です。
新潟市の地域包括支援センターは全市で30か所あり、もの忘れや足腰の衰えの心配、介護保険サービスの使い方を相談できます。担当は中学校区ごとで、市のページの一覧で探せます。
長岡市の地域包括支援センターは11か所あり、一覧と電話番号は市のページにあります。ページの担当は高齢者基幹包括支援センター(0258-89-7440)で、認知症の相談も受け付けています。
新潟市では、要介護認定を本人のほか家族も申請できます。受付は各区役所の健康福祉課高齢介護担当(中央区は窓口サービス課)や地域包括支援センターなどで、標準処理期間は原則30日です。
「住み続けられる」と判断する具体的な基準は、市のページには書かれていません。見守りの手配や、冬の雪下ろしを誰が担うかも、合わせて相談します(当サイトの整理)。
実家(農家・家業)を継ぎたくない長男は、親や兄弟にどう伝えますか?
継がない意思は、早めに、親の希望と自分の事情を分けて伝えます(当サイトの整理)。農地の扱いは、農業委員会が相談先です。
親が元気なうちは、家や農地の持ち主である親が決めます。親の希望(誰に渡したいか、貸す・売る・手放すのどれが嫌か)を聞き、日付つきのメモに残して兄弟に共有します(当サイトの整理)。
農地を相続したときは、農地のある市町村の農業委員会に届出が必要です(農地法3条の3)。農林水産省のチラシは、農業委員会が、地元を離れて手入れができない場合の管理の相談や、借り手探しの手伝いをすると案内しています。
農地の売買や貸し借りには、農地法3条の許可が必要です。農地以外への転用は、4条・5条の許可(市街化区域内は届出)です(新潟市農業委員会)。
新潟市農業委員会事務局の中央事務所は、025-382-4964です。ほかの市町村は、各市町村の農業委員会で確認します。
障がいのある兄弟姉妹が住んでいる実家は、売却や解体をどう進めますか?
住んでいる兄弟姉妹の暮らしの場を先に決めます。売却や解体は、実家の名義と本人の判断能力を確かめてから進めます。
新潟市の障がい者基幹相談支援センター(中央センター 025-248-7171)、長岡市の障害者基幹相談支援センター(0258-39-2362)は、障がいのある人の暮らしの相談窓口です。長岡市は地区担当制です。
契約や財産の管理が難しい場合は、成年後見制度を相談できます。新潟市成年後見支援センターは025-248-4545(平日9時〜17時)です。
成年後見人が本人に代わって本人の居住用不動産を売る・取り壊す・賃貸するときは、家庭裁判所の許可が必要で、許可なく処分するとその処分は無効になります(保佐人・補助人は、不動産を処分する代理権が与えられている場合)。現在は住んでいなくても、将来住む可能性がある家は対象です。
実家が本人名義か、きょうだいの共有かで手続が変わります(当サイトの整理)。個別の進め方は、弁護士や司法書士に相談します。
親が「空き家にしたくない」と施設への入所を嫌がるとき、どうしますか?
入所と実家の処分は別の話です。まず親の不安を聞き、地域包括支援センターで、今の暮らしの支え方と施設の選択肢を一緒に相談します(当サイトの整理)。
地域包括支援センターは、介護保険サービスの利用方法や、もの忘れ・足腰の心配を相談できる市の窓口です。新潟市は全市で30か所、長岡市は11か所あります。
介護保険サービスを使うには要介護認定の申請が必要です。新潟市では本人のほか家族も申請でき、地域包括支援センターに申請を頼むこともできます。
実家は、親が施設に入ったあとも、すぐに売る・壊すと決める必要はありません。管理を続ける、貸す、売るは、あとから決められます(当サイトの整理)。
親の心配を聞いたうえで、実家の管理の仕方(見回り、冬の水道と雪の手配など)を具体的に示して伝えます(当サイトの整理)。
兄弟の一人が、実家の物を勝手に処分・売却したときは、どうなりますか?
遺産分割の前に処分された財産は、相続人全員の同意があれば、遺産分割のときに残っているものとして扱えます(民法906条の2)。処分した本人の同意は要りません。
遺言がない場合、相続財産は相続人全員の共有です(民法898条)。分け方は共同相続人の協議で決め、まとまらなければ家庭裁判所に請求できます(民法907条)。
遺産分割調停の費用は、収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手です。調停が不成立なら、自動的に審判の手続が始まります。
処分の内容によっては、返還や損害の請求が問題になる場合があり、個別の判断は弁護士への相談が必要です。法テラスは、収入などの基準を満たせば、1つの問題につき3回まで30分の無料法律相談を受けられます(原則予約)。
処分前の物の写真、日付、売却先の記録は、残しておきます(当サイトの整理)。
「実家じまい」とは、具体的に何をすることですか?
当サイトでは、親が住まなくなった実家の中身と建物を、子が整理して手放す(または使い続ける)と決めて進めることを、実家じまいと呼んでいます(当サイトの整理)。
作業は大きく4つです。家財の仕分けと片付け、相続などの期限のある手続き、家の行き先(売る・貸す・解体・使い続ける)、そして冬の管理です(当サイトの整理)。
家の行き先の相談先として、新潟県は「にいがた空き家管理活用サポーター」を登録しています。分野は売買・賃貸、管理、除却・解体、相続、活用の5つで、相談料がかかる場合があります。
新潟市は、空き家の相談窓口を分野別に一覧で公開しています。不動産の売買・賃貸、登記・境界、解体、相続、法律の相談先が載っています。
実家じまいには、全部でいくらかかりますか?
総額は家ごとに違い、国や新潟県が示す総額の相場は公式ページで確認できませんでした。公式に確かめられるのは、項目ごとの数字です。
片付けのうち、新潟市の粗大ごみ手数料は1点100円から500円です。布団は100円、たんす(幅・奥行・高さの合計2.5m未満)は300円、ベッドとソファーは500円です。業者に頼む費用の公的な相場は、確認できませんでした。
売る場合、不動産会社に払う仲介手数料には、国の告示で上限があります。
相続した空き家を売るときは、条件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を引く特例があります。相続人が3人以上なら2,000万円で、令和9年12月31日までの譲渡が対象です。使えるかどうかで、売却後の税額が変わります。
解体と測量の費用は見積りで決まります。見積りを並べて項目ごとに足し上げ、自分の家の総額を出します(当サイトの整理)。