更新2026-10-09

実家じまいの進め方

実家の通帳・権利証・遺言書の探し方|見つからない時の公的な調べ方

実家の通帳・権利証・遺言書は、家の中を順に探し、無ければ公的な制度で調べます。口座照会・所有不動産記録証明・ほふり・保険契約照会・信用情報・遺言検索の窓口と費用を一覧にしました。

更新日: 2026-10-09

秋の田のあぜ道に並ぶ並木

結論:捨てる前に探します。見つからなくても、公的に調べる方法があります

実家の片付けの前に、通帳、印鑑、権利証、保険証券、遺言書、借金の書類を探します。順番は、家の中の捜索、郵便物からの手がかり集め、公的な照会の3段階です。

権利証は再発行できませんが、失くしても所有権は失われません(法務省)。預金口座、不動産、生命保険、株式、借金、遺言書は、見つからなくても相続人が公的な制度で調べられます。

相続放棄を考えているなら、物を処分する前に専門家へ相談してください。処分すると、単純承認とみなされる場合があります(民法921条)。法律と手続きの内容は一般論です。個別の判断は、裁判所、法務局、弁護士、司法書士に確認してください。内容は2026年10月9日の確認時点です。

この記事で分かること

  • 亡くなった直後に、先にすることと、してはいけないこと
  • 通帳・印鑑・権利証・遺言書などを探す順番と、手を付けてはいけない行為
  • 見つからないときの公的な調べ方の窓口・費用・期間(一覧表)
  • 相続放棄を考えている間の、探し方の注意点

亡くなった直後に、先にすること・してはいけないこと

してはいけないこと

  • 通帳やカードで預金を引き出す、口座を解約する
  • 家財や遺品を捨てる、売る、人にあげる
  • 亡くなった人のスマホを解約する、初期化する
  • 封のある遺言書を開ける

相続放棄を考えているなら、特に避けます。理由は、後ろの「相続放棄を考えているときの注意」に書きました。

先にすること

  1. 亡くなったことを知った日を書き留める。 相続放棄などの3か月は、自己のために相続の開始があったことを知った時から数えます(民法915条)。起算日の判断は個別の事情で変わるため、家庭裁判所か専門家に確認してください。
  2. 3か月を何もせずに過ぎない。 3か月以内に限定承認も相続放棄もしないと、単純承認したものとみなされます(民法921条2号)。決められないときは、期間の伸長を申し立てます。
  3. 遺言書の有無を探す。 見つけても開けません。
  4. 見つけた通帳、督促状、契約書は、写真を撮って保管する。 使わず、捨てません。
  5. 相談先を決める。 法テラス・サポートダイヤルは 0570-078374(平日9時〜21時、土曜9時〜17時)です。弁護士・司法書士の無料法律相談の案内があります。受けられる条件は法テラスで確認してください。

早見表:探す物と、見つからないときの調べ方

探す物 家の中の探し場所 見つからないとき 調べ方の詳細
通帳・キャッシュカード・印鑑 タンスの引き出し、仏壇まわり、本の間 相続時預貯金口座照会 預貯金
権利証(登記識別情報) 貴重品入れ、書類の束、金庫 再発行不可。所有不動産記録証明書で不動産自体は調べられる 不動産
固定資産税の納税通知書 郵便物の束、書類の束 名寄帳(市の窓口)、所有不動産記録証明書 不動産
保険証券 書類の束、保険会社からの郵便 生命保険契約照会制度 保険・年金
年金手帳・年金証書 書類の束、年金の通知書 年金事務所・ねんきんネットで基礎年金番号を確認 保険・年金
株・投資信託の書類 証券会社からの郵便、取引報告書 ほふりの開示請求 株式
遺言書 自宅の保管場所、貸金庫、書類の束 法務局の保管事実証明書、公証役場の遺言検索 遺言書
借金・保証の書類 契約書、督促状、請求書、通帳の引き落とし 信用情報の開示(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター) 借金
スマホ・パソコン・ネット銀行 本体、郵便物、通帳の引き落とし記録 口座照会、契約先の洗い出し デジタル

探す順番の段取り

最初に決める:動かし方のルール

探す前に、次の4つを家族で決めます。

  • 見つけた物は、使わずに「貴重品箱」にまとめる
  • 通帳やカードは、引き出さずに記録だけ取る
  • 見つけた場所を、写真に撮ってから動かす
  • 封のある遺言書は、開けない

相続放棄の可能性が少しでもあれば、片付けは始めません。財産や借金の手がかりを調べることは、承認や放棄の前にできます(民法915条2項)。ただし、物を動かしすぎず、写真を撮って一覧にして保管します。

段階1:家の中を探す

通帳・印鑑・権利証は、タンスの引き出し、仏壇まわり、本の間などを順に探します。冷蔵庫の上や衣類の間に入っていることもあります。

ごみ袋や段ボールに入れる前に、中身を必ず確認します。ごみに見える書類の中に、借金や契約の手がかりが混ざります。

探す順番の目安は、次のとおりです。

順番 探す物 この順番にする理由
1 遺言書、エンディングノート 有無で、その後の手続きが変わります。開封せず保管します
2 借用書、督促状、契約書、請求書 相続放棄の3か月の判断に関わります
3 権利証、固定資産税の納税通知書 不動産の特定と、相続登記に使います
4 通帳、キャッシュカード、印鑑 預貯金の取引先を知る手がかりです
5 保険証券、年金の通知書、証券会社の書類 請求や届出の手がかりです
6 スマホ、パソコン、鍵 ネット上の契約や貸金庫の手がかりです

段階2:郵便物と通帳の記録から、取引先の一覧を作る

家の中で見つからない物は、郵便物と通帳の記録に手がかりがあります。

  • 通帳の引き落とし記録から、保険料、クレジット、サブスクの契約先を拾う
  • 保険会社、証券会社、金融機関からの郵便を、種類別に分ける
  • 固定資産税の納税通知書から、分かっている土地・建物を確認する
  • 年賀状や住所録は、捨てる前に連絡先を控える

一覧には「名称・種類・見つけた場所」だけを書きます。暗証番号やパスワードは書きません。

段階3:請求に使う戸籍と法定相続情報一覧図を揃える

公的な照会の多くは、次の書類を求めます。先に揃えておくと、何度も取り直さずに済みます。

  • 亡くなったことが分かる戸籍(除籍)謄本
  • 相続人であることが分かる戸籍謄本
  • 請求する人の本人確認書類

法務局の案内では、亡くなった人の戸籍・除籍謄本は、亡くなった人の本籍地の市区町村役場で取ります。出生から亡くなるまで連続したものを求められる手続きがあります。住民票の除票は、亡くなった人の最後の住所地の市区町村役場です。相続人の戸籍謄本は、各相続人の本籍地の市区町村役場です。

法務局の法定相続情報一覧図の写しは無料で交付されます。CIC、JICC、ほふり、新潟市の名寄帳の請求で、戸籍の代わりに使える場合があります。預金保険機構の相続時照会でも、認証文付きの一覧図の写しが確認書類の1つです。使えるかどうかは、各窓口の案内で確認してください。法定相続情報証明制度の詳しい内容はQ&Aにあります。

どの請求から出すか迷うときは、次の順が目安です。これは当サイトの整理で、公式の順序ではありません。

順番 請求 理由
1 遺言書の有無(公証役場、法務局) 有無で、その後の手続きが変わります
2 借金の有無(CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センター) 相続放棄の3か月の判断に関わります
3 預貯金の所在(相続時預貯金口座照会、ゆうちょ銀行の現存調査) 約1か月かかります
4 株式(ほふり) 約2か月かかるため、早めに出します
5 不動産(所有不動産記録証明書、名寄帳)と生命保険 上の4つの結果を見てから請求します

段階4:一覧に無いものを、公的な制度で調べる

次の「見つからないときの調べ方の一覧表」で、窓口と費用を確認して請求します。

段階5:相続放棄の3か月と照らし合わせる

相続放棄の申述は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。財産や借金が分からず、決められないときは、期間の伸長を家庭裁判所に申し立てられます(申立ては3か月以内。相続人1人につき収入印紙800円と、連絡用の郵便切手が必要です)。

照会の結果が届くまでの日数は、制度ごとに違います。預金保険機構の相続時照会は約1か月、ほふりは約2か月です。CICは法定相続情報一覧図なら約10日、JICCは書類の到着後7〜10日が目安です。結果を待つ間に3か月が過ぎないよう、早めに請求します。

3か月以内に結果が間に合わないときは、期間の伸長を検討します。伸長の申立ては、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に出します。

見つからないときの調べ方の一覧表

費用と期間は、2026年10月9日に公式ページで確認した内容です。改定されることがあるため、請求の前に最新の案内を確認してください。

調べたいこと 制度・窓口 請求できる人 方法 費用 分かること・期間・注意
預貯金口座の所在 相続時預貯金口座照会(預金保険機構。デジタル庁の案内) 法定相続人または包括受遺者のうち1名(他の共同相続人の同意は不要) 任意の金融機関で申込み(マイナポータルは不可) 1件5,060円(税込)。申込み後は原則返金なし。取消・訂正も原則不可 生前にマイナンバーを付番していた口座の金融機関名・支店名・口座番号など(残高は出ない)。死亡から10年後まで申込み可。約1か月。結果は転送不要の簡易書留で国内のみ。「口座の存否の証明」ではない
預貯金口座の有無(ゆうちょ銀行) ゆうちょ銀行の現存調査 相続人 郵便局・ゆうちょ銀行の貯金窓口で「貯金等照会書」を提出 調査は無料(残高証明書は有料) 戸籍等、本人確認書類、印章が必要。申込日から10年以上前の期間は原則調べない。結果は後日郵送
不動産(権利証の有無を問わず) 所有不動産記録証明書(全国の法務局) 登記名義人、その相続人等 書面(窓口・郵送)またはオンライン 書面(収入印紙)1,600円、オンライン・郵送交付1,500円、オンライン・窓口交付1,470円(1件・1通あたり) 氏名・住所が登記記録と一致する不動産だけ。該当なしでも返金なし。開始当初は交付まで約2週間かかる場合あり
株式・投資信託の口座開設先 証券保管振替機構(ほふり)の開示請求 法定相続人(代理人も可)、遺言執行者 郵送のみ 相続人等7,700円、法定相続情報一覧図を添えると6,050円(2件目以降は1件1,100円加算)。該当なしでも費用あり 口座を開設している証券会社などの名前。不備がなければ約2か月。結果は代金引換で届く
生命保険の契約の有無 生命保険協会の生命保険契約照会制度 親族等(家族で代表者1名) WEB申請または書面申請 対象者1名につきWEB6,000円、書面7,000円 有効に継続している個人保険契約。死亡日まで最低3年さかのぼる。解約・失効・保険金支払済み、財形保険、年金の支払開始後、据置き中のものは対象外。契約内容の確認・請求は各保険会社。書面申請は混雑の注記あり
借金・クレジットの契約(CIC) 指定信用情報機関 CIC 法定相続人 郵送 コンビニの開示利用券1,650円、または定額小為替証書1,500円(発行手数料は別) 到着まで、法定相続情報一覧図なら約10日、戸籍なら約20日が目安
借金・クレジットの契約(JICC) 指定信用情報機関 JICC 法定相続人、2親等以内の血族等 郵送 2,177円(速達2,511円)。コンビニで利用券を購入 書類の到着後7日から10日。登録が無くても返金なし
銀行などの借入(全国銀行個人信用情報センター) 指定信用情報機関 全国銀行個人信用情報センター 法定相続人(法定代理人を含む) インターネットまたは郵送。電話は不可 ※確認中: 相続人が請求する場合の手数料 現在は申込みが増え、通常より時間がかかると案内されています
法務局に預けた自筆の遺言書 遺言書保管事実証明書(遺言書保管所) 相続人等(相続人、受遺者、遺言執行者等) 法務局(遺言書保管所)に請求 1通800円(内容の確認は遺言書情報証明書で1通1,400円) 相続人が請求して「保管されていない」なら、法務局には預けていません
公正証書遺言 遺言検索(全国どこの公証役場でも) 相続人などの利害関係人 公証役場に申出 無料 平成元年以降に作成された分。分かるのは有無と保管公証役場。内容は保管役場に謄本を請求

一覧表の読み方

どの制度も、調べられるのは「あるかどうか」「どこにあるか」までです。残高や契約内容は、見つかった金融機関、保険会社、証券会社に、別途確認します。

検索は、請求書に書いた氏名・住所で行われます。転居や改姓があった人は、過去の氏名・住所も条件に加えます(所有不動産記録証明書の案内)。

物別の探し方

預貯金:通帳と口座

先に探すもの

通帳、キャッシュカード、金融機関からの郵便、印鑑を探します。取引先が分かった金融機関には、直接問い合わせて手続きを進めます。

見つけた通帳やカードは使いません。記録だけ取って保管します。

見つからないとき

預貯金口座が分からないときは、相続時預貯金口座照会を使います。調べられるのは、亡くなった人が生前に、預貯金口座へマイナンバーを付番していた口座です。付番していない口座や、対象外の金融機関の口座は分かりません。

相続人のいずれか1名が、任意の金融機関で申し込みます。取引のない金融機関でも申し込めます(預金保険機構の委託先に限ります)。マイナポータルからは申し込めません。

手数料は1件5,060円(税込)で、申込み時に金融機関へ払います。受付後は、該当口座がなかった場合も原則返金されません。受付後の取消し・訂正・変更も原則できません。ただし、預金保険機構が被相続人のマイナンバーを確認できず、結果を通知できない場合は、金融機関を通じて返金されます。

被相続人の氏名・住所・生年月日は、確認書類の記載のとおりに申込書へ書きます。表記が違うと、被相続人のマイナンバーを取得できず、「手続きを完了できなかった」旨の通知が届くことがあります。住民票の除票の写しが、登録情報と最も一致しやすいと案内されています。

結果は、申込書に書いた国内の住所へ、転送不要の簡易書留で届きます。申込み後に転居すると届きません。通知されるのは、金融機関名、支店名、預貯金の種類、口座番号などで、残高は含まれません。「口座の存否や相続する口座を証明するものではない」と案内されています。

詳しくはQ&Aにあります。

ゆうちょ銀行は、窓口で調べる

ゆうちょ銀行は、相続人が「現存調査」で貯金の有無を調べられます。郵便局の貯金窓口などで貯金等照会書を出し、結果は後日郵送されます。調査は無料です。残高証明書が必要な口座は有料です。

戸籍等(死亡の確認と相続人の確認)、本人確認書類、印章が要ります。申込日から10年以上前の期間の調査は、原則受け付けません。民営化前(2007年9月30日以前)の郵便貯金は、10年を超える期間も調べてもらえます。

口座が見つかった金融機関には、直接問い合わせる

相続時預貯金口座照会は、全ての口座を調べる制度ではありません。生前にマイナンバーを付番していない口座は分かりません。心当たりの金融機関が残っているときは、その金融機関に、口座の有無と手続きを直接聞きます。

引き出しの注意

遺産分割の前でも、預貯金の一部は単独で払い戻せる制度があります。相続開始時の残高の3分の1に法定相続分を掛けた額で、同一の金融機関につき150万円が上限です。

ただし、民法909条の2は、この制度で払い戻した預貯金債権を「遺産の一部の分割により取得したものとみなす」と定めています。相続放棄を考えているなら、葬儀費用に充てる場合も含めて、払戻しの前に専門家へ相談します。※確認中: 払戻しと相続放棄の関係(公式ページに記載なし。法務局・家庭裁判所・専門家)

不動産:権利証と所有不動産

権利証(登記識別情報)が見つからないとき

法務省は、紛失した権利証を再発行することはできないと案内しています。ただし、紛失しても所有権を失うことはありません。直ちに不正な登記がされるわけでも、売却などの処分ができなくなるわけでもありません。

不安な場合は、不正登記防止申出制度があります。申出から3か月以内の登記申請を知らせてもらえます。最寄りの登記所に相談できます。詳しくはQ&Aにあります。

権利証が無くて困る場面

亡くなった人の名義の不動産を相続登記するとき、法務局の手続案内(遺産分割協議編)の必要書類に、亡くなった人の権利証は入っていません。法務局は手続案内を行っています(予約制)。相続登記は、令和6年4月1日から義務化され、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科されることがあります。

将来、その不動産を売るなどで登記を申請するときに権利証(登記識別情報)が出せない場合は、別の方法で本人確認をします。登記官が、登記名義人あてに本人限定受取郵便で確認する「事前通知」があります。司法書士等が本人であることを確認した「本人確認情報」を提供する方法もあります。事前通知は手数料がかかりません。本人確認情報は、作成の手数料がかかる場合があります(法務局のQ&A)。

不動産そのものを調べる

権利証が無くても、不動産の所在は調べられます。次の順に確認します。

  1. 固定資産税の納税通知書で、分かっている土地・建物を確認する
  2. 市の窓口で、名寄帳(固定資産課税台帳)を取る
  3. 法務局で、所有不動産記録証明書を請求する

新潟市の名寄帳は、現年度を含む過去5年度分を請求できます。手数料は土地・家屋・償却資産それぞれ1件300円です。亡くなった人の分は、戸籍謄本か法定相続情報などで相続関係を示します。1月1日現在の所有財産が対象なので、年の途中で取得した分は評価証明書か公課証明書を申請します。

長岡市は、課税台帳証明(名寄帳)を、アオーレ長岡東棟1階の証明書発行窓口と各支所の地域振興・市民生活課で請求できます。西サービスセンターでは発行できません。手数料は1枚300円(物件数等で変わります)です。

長岡市は、亡くなった人の税の証明書を相続人に交付し、戸籍謄本等の提示を求めています(死亡者名義の評価証明のQ&A)。名寄帳そのものを相続人が請求するときの必要書類は、このQ&Aには書かれていません。※確認中: 長岡市で相続人が名寄帳を請求するときの必要書類(資産税課 0258-39-2213)

土地・建物の所在(地番、家屋番号)が分かれば、法務局で登記事項証明書を取れます。登記事項証明書は、誰でも請求できます。権利部の乙区には、抵当権など所有権以外の権利が記録されます。借金の担保になっていないかを見る手がかりです(法務省)。

所有不動産記録証明書は、2026年2月2日に始まった制度です。相続人が、亡くなった人の分を請求できます。詳しくはQ&Aにあります。

相続登記の手続きは、新潟の相続登記と法務局の窓口にまとめています。

保険証券と年金の書類

生命保険

保険証券や保険会社からの郵便を、先に探します。見つからない場合は、生命保険契約照会制度を使います。分かるのは契約の有無で、契約内容の確認や請求は各保険会社に行います。

対象は、有効に継続している個人保険契約です。解約済み、失効済み、死亡保険金の支払済みの契約は対象外です。共済やかんぽ生命が対象に含まれるかは、確認できていません。※確認中: 共済・かんぽ生命の扱い

詳しくはQ&Aにあります。

年金の書類

年金手帳は、令和4年4月以降、新しく加入する人には基礎年金番号通知書が発行されています。すでに持っている年金手帳は、引き続き保管します。

基礎年金番号は、基礎年金番号通知書、青色の年金手帳、年金証書、年金額改定通知書などで確認できます。書類が無いときは、ねんきんダイヤルか年金事務所の窓口に相談します。番号は、メールや電話では教えてもらえません。

亡くなった人の番号を遺族が確認する方法は、確認できていません。※確認中: 遺族が故人の基礎年金番号を調べる方法

年金を受けていた人が亡くなったときの届出は、Q&Aを見てください。

株式:証券会社の書類

証券会社からの郵便物や、取引報告書を先に探します。見つからないときは、証券保管振替機構(ほふり)に、口座の開設先を開示請求します。

分かるのは、口座を開設している証券会社や信託銀行などの名前です。保有状況は、開示結果をもとに各証券会社へ確認します。請求は郵送のみで、受付から約2か月かかります。該当がなくても費用がかかり、受付後のキャンセルはできません。心当たりのある証券会社があれば、先にそこへ確認します。

詳しくはQ&Aにあります。

遺言書

見つけたとき

封のある遺言書は、開けずに家庭裁判所に検認を請求します。家庭裁判所の外で開封すると、5万円以下の過料の規定があります(民法1005条)。検認の費用は、遺言書1通につき収入印紙800円と連絡用の郵便切手です。

公正証書遺言と、法務局保管の自筆証書遺言(遺言書情報証明書が交付されるもの)は、検認が不要です。種類が分からないときは、開封せずに裁判所や法務局へ聞きます。

見つからないとき

遺言書の探し方は、保管場所ごとに3つです。

保管場所 調べ方 窓口
自宅・貸金庫など 家の中と鍵の行き先を探す 見つけたら家庭裁判所で検認
法務局(自筆証書遺言書保管制度) 遺言書保管事実証明書を請求 法務局(遺言書保管所)
公証役場(公正証書遺言) 遺言検索を申し出る 全国どこの公証役場でも可

公正証書遺言の検索は、全国どこの公証役場でも申し出られます。新潟県内の公証役場は、次の5か所です(日本公証人連合会の一覧)。

公証役場 所在地 電話
上越 上越市西城町2-10-25 大島ビル1階 025-522-4104
三条 三条市東三条1-5-1 川商ビル4階 0256-32-3026
新発田 新発田市本町1-3-5 第5樫内ビル3階 0254-24-3101
長岡(長岡公証人合同役場) 長岡市長町1丁目甲1672-1 0258-86-6925
新潟(新潟公証人合同役場) 新潟市中央区天神1-1 プラーカ3棟6階 025-240-2610

柏崎市内に公証役場は載っていません。受付時間と、予約が要るかどうかは、連合会のページにも一覧にも記載がありません。申出の前に電話で確認してください。※確認中: 受付時間と予約の要否(各公証役場)

遺言検索の申出ができるのは、相続人などの利害関係人です。生前は、遺言者本人に限られます。

公正証書遺言の検索で分かるのは、有無と保管している公証役場です。内容は、保管している公証役場に謄本を請求して確認します。必要書類は、遺言者の死亡を示す除籍謄本等、相続人であることを示す戸籍謄本、本人確認書類です。

詳しくはQ&AとQ&Aにあります。

借金とクレジットの書類

家の中で探すもの

契約書、請求書、督促状、借用書を探します。通帳の引き落とし記録に、返済やクレジットの支払いが出ていることもあります。見つけた書類は捨てずに、専門家へ見せます。

連帯保証の書類も、借金の手がかりです。民法896条は、相続人は被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する(被相続人の一身に専属したものを除く)と定めています。保証人になっていた場合の扱いは個別に違うため、見つけたら必ず専門家に見せてください。※確認中: 連帯保証債務の相続の扱い(弁護士・司法書士)

信用情報を開示する

借入やクレジットの契約が分からないときは、指定信用情報機関に開示を請求します。CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターの3つがあります。

  • CICは、法定相続人が郵送で請求できます。
  • JICCは、法定相続人または2親等以内の血族等が郵送で請求できます。
  • 全国銀行個人信用情報センターは、法定相続人または法定相続人の法定代理人(相続財産管理人を含む)が請求できます。インターネットか郵送で、電話の申込みはできません。手数料は確認できていません。

どの契約がどの機関に登録されているかは、契約先で変わります。全国銀行個人信用情報センターが扱うのは、会員の銀行、信用金庫、農協等が登録した契約です。住宅ローン、カードローン、クレジットカードなどです。知人など個人からの借入や、税金・保険料の滞納がこれらの機関に載るかは、各機関の案内では確認できていません。※確認中: 各機関に登録される契約の範囲

3機関のどれにも載らない借金があり得るため、結果が「登録なし」でも、家の中の書類の確認は続けます。

CICは、開示報告書を本人限定受取郵便(特例型・転送不要)で送ります。JICCも同じ方式です。請求者の現住所の書類と、郵便局の受取条件を確認してから出します。

借金が見つかったときは、相続放棄や限定承認の判断に進みます。相続放棄をするなら遺品整理に注意を見てください。

デジタルの手がかり

スマホ、パソコン、ネット銀行は、遺族が中身を見られないことがあります。国民生活センターは、本人以外がロックを解除するのは困難だと案内しています。

亡くなった親のスマホは、契約の内容を確認するまで、解約も初期化もしません。サブスクは、解約しない限り請求が続きます。

手がかりは、次のとおりです。

  • 郵便物と通帳の引き落とし記録(サブスク、通信費、ネット証券・銀行の名前)
  • 紙の通帳が無い口座は、相続時預貯金口座照会で所在を調べる
  • 機器の本体は、初期化や廃棄をせずに取っておく

困ったときは、消費者ホットライン188で相談窓口を案内してもらえます。詳しくはQ&Aとパソコン・スマホの処分を見てください。

相続放棄を考えているときの注意

してよいこと

  • 通帳、督促状、契約書を集めて、写真で記録する(調査は民法915条2項で認められています)
  • この記事の一覧表の照会(口座照会、信用情報の開示、所有不動産記録証明書など)を請求する
  • 鍵の管理、郵便物の確認、戸締まりの写真記録など、物を動かさない作業

専門家に確認してからにすること

  • 通帳からの引き出し、現金の使用
  • 家財の処分、遺品整理業者への依頼
  • 価値のある物の形見分け
  • スマホの解約や名義の変更

民法921条1号は、相続財産の全部または一部を処分すると、単純承認したものとみなすと定めています。保存行為は例外ですが、どこまでが保存行為かは個別に判断されます。処分にあたる行為の範囲を示す公式の一覧は、確認できていません。※確認中: 処分にあたる行為の範囲

3か月で決められないときは、期間の伸長を申し立てます。詳しくはQ&Aにあります。

3か月を何もせずに過ぎたとき

民法921条2号は、915条1項の期間内に限定承認も放棄もしなかったときは、単純承認したものとみなすと定めています。借金が見つかってから慌てないよう、3か月の期限は先に確認します。

相続放棄をするときの窓口と費用

相続放棄の申述は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に出します。費用は、申述人1人につき収入印紙800円と、連絡用の郵便切手です。放棄できるのは相続人で、必要な戸籍の範囲は、申述人が配偶者・子か、直系尊属か、兄弟姉妹かで変わります。

よくある質問

亡くなった親の口座は、どう調べますか?

通帳やカード、金融機関の郵便が無いときは、相続時預貯金口座照会で調べます。相続人のうち1名が、任意の金融機関で申し込みます。調べられるのは、生前にマイナンバーを付番していた口座です。手数料は1件5,060円(税込)で、結果は約1か月後に、預金保険機構から転送不要の簡易書留で届きます。死亡から10年後まで申し込めます。ゆうちょ銀行は、窓口の現存調査(無料)でも調べられます。先に通帳や郵便物から取引先を探し、分かった金融機関には直接問い合わせます。

権利証が見つからないとき、どうしますか?

権利証は再発行できませんが、失くしても不動産の所有権は失われません。法務省は、紛失しただけで売却などの処分ができなくなるわけではないと案内しています。不正登記が心配なときは、最寄りの登記所で不正登記防止申出制度を相談できます。亡くなった人の名義の不動産を相続登記するときも、法務局の手続案内の必要書類に、亡くなった人の権利証は入っていません。不動産の所在そのものは、納税通知書、名寄帳、所有不動産記録証明書で調べられます。

遺言書は、どこを探せばよいですか?

探す場所は、自宅、法務局、公証役場の3つです。自宅で封のある遺言書を見つけたら、開けずに家庭裁判所へ検認を請求します。法務局には遺言書保管事実証明書(1通800円)、公証役場には遺言検索(無料)で調べます。公証役場の検索は、平成元年以降に作成された公正証書遺言が対象で、全国どこの公証役場でも申し出られます。新潟県内には、上越・三条・新発田・長岡・新潟の5か所があります。

親の借金は、どう調べますか?

借金は、家の中の書類と、信用情報の開示で調べます。契約書、督促状、通帳の引き落とし記録を先に探します。それでも分からないときは、CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターに、法定相続人が開示を請求します。登録が無くても費用は返ってきません。借金が見つかったら、相続放棄の3か月の期限を確認します。

相続放棄を考えているとき、通帳を見つけたら引き出してよいですか?

引き出さないでください。預金の引き出しは、相続財産の処分にあたる可能性があります。民法921条1号は、処分をすると単純承認したものとみなすと定めています。通帳は記録だけ取って保管し、払戻しの前に弁護士か司法書士へ相談します。

出典

確認日はすべて2026年10月9日です。

全国銀行個人信用情報センターの相続人向け手数料は、公式ページで金額を確認できませんでした。請求の前に、各窓口の案内で確認してください。預金保険機構の手数料は、同機構の資料で確認した金額です。

次に読む

この記事に関係する疑問

疑問Q&Aの一覧を見る

市町村ごとの粗大ごみの料金・申し込み・持ち込み先

実家のある市町村を選ぶと、粗大ごみの料金表、持ち込み施設、空き家の解体補助金を確認できます。

30市町村すべてを見る → / 30市町村の手数料・持ち込み比較表 →

自分で進める方へ: 実家じまいチェックリスト・業者見積もり比較シート・粗大ごみ早見表(無料・登録不要)

市町村を選ぶ無料で見積もり相談